どうしたら好きな人と両想いになれるんだろう?




この時ほどこの質問に答えて欲しいと思った事は無かった




真里子とのやり取りが終わった後、俺もSNSを退会し鬱々とした日々を過ごしていた


それから約半年後
あの時のように情熱を傾けられる人に出会いたくて、再び他のSNSで出会いを探していた




前と同じ轍は絶対に踏みたくなかったので、直接会う事にとにかくこだわった


そしてこの時は純粋に彼女が欲しかったので会ってすぐにセックスをすることは全く考えなかった


何人かと会う事で慣れていったが、容姿が好きじゃなかったり、性格が合わなかったり
真里子と知り合った時のような感覚にさせてくれる女の子には会えなかった




そんなルーティンの中でアドレスを交換できた一人の女の子がいた


理奈 19歳大学生


写真はプリクラで写りが鮮明ではないが、日記を見ているとお嬢様っぽさが伝わってくる


ネットのやり取りはいきなり連絡が途絶える時もあるが、理奈はちゃんと返信してくれたのでメールのラリーは続いていた


お互いが少しずつ仲良くなってきたころ理奈が電話で話したいと言ってきた


女の子から言ってくるのは珍しかったが俺も彼女がどんな子か知りたかったので番号を教えてもらい電話をかける


第一声
声が可愛らしい
お互いの自己紹介をしたりたわいもない話をした


ここで違和感を感じた
初めて話すのに妙に距離が近い


「ねぇ、頭なでて?」
と電話越しに甘えてくる


この子はなんだ?
俺を騙しているんじゃないだろうかとちょっと戸惑った


その日は10分程度で電話を切った


不思議な女の子だとは思ったがメールのやり取りは続いた


彼女とやり取りを始めて一週間程経った頃
会おうかという話になる


電話の時に感じた違和感もあり無理に会わなくてもいいと思ったが
彼女は意外にも俺と会ってみたいらしくお互い時間が取れる日に会うことになった




当日


俺は電車に揺られ神奈川県の某駅に向かう


どんな女の子なんだろう
やけに積極的なところがあるし、そんなに可愛くないんだろうか


正直期待はしていなかった


彼女も駅に着いたらしくメールのやり取りでお互いの場所を確認する


その場所に


携帯を持っている太った女性がいた…


えええ…
俺はたじろいだがメールを確認すると着ている服が違う


俺はホッと胸をなでおろす


と、
その近くに教えてくれた服装に該当する女の子が立っていた




(えっ…かわいい…)


彼女に話しかけると「はい…理奈です」と言った。
本人で間違いない


身長は160位小顔でスタイルがよく、人形のように可愛らしい


俺はパニクった
まさかこんなにかわいい子が来るとは思っていなかったから


その日は彼女も長くはいられないとの事だったのでドトールで話して別れた


彼女は電話の時は割りとよくしゃべるが直接会うとやけに大人しい印象


だが俺は久々にときめく女の子に会えてテンションが上がった


男とは単純なもの


その日以降も理奈とメールをしたり寝る前に電話をしたり


理奈は母親や友達の愚痴等マイナスな事を話すことも多くなった
話が朝方になることもあって、きつい時もあったが彼女に必要とされる事が嬉しかった


恋人のような感覚
俺は彼女の事を好きになっていった



理奈も俺に悪い印象は持っていないはず…




ある時
彼女に電話で付き合って欲しいことを伝えた




静かに彼女は口を開く
「ごめんなさい…実は今好きな人がいるの」




話を聞くと高校の時に好きになって告白して振られた先輩を忘れられないらしい。
その人には今彼女がいて時々連絡は取っているが、相手から後輩程度にしか思われてない


今は付き合う事は出来ないけど、俺の事をもっとよく知れば好きになるかもしれないと言われた


理奈が他に好きな人がいた事にショックを受けたが付き合っている訳じゃない、絶対にチャンスはあると思った


彼女が大学の課題等が忙しく中々次に会うことが出来なかったが知り合って2ヶ月が経った頃
二回目に会う約束を取り付けた




当日


清々しく天気は晴れていた


待ち合わせ場所は渋谷


始めに会った時はそんなに時間が取れなかったので今日はゆっくり一緒にいたかった


待ち合わせ場所に彼女が現れた
ミニスカートで女の子らしいスタイル


俺は彼女のまぶしい姿にときめいた


その日は一緒に食事をしたり、映画を見たり、歩きながらアイスクリームを食べたり
恋人さながらだった





そして帰りの駅に向かう時




彼女と手を繋いだ




俺は幸せを感じていた



今までの人生になかった幸せを




大丈夫…




二人の距離は近づいている




彼女は俺一人を見てくれるようになる




必ず






でも




そう思っていたのは






俺一人だけだった